結局、遺産はほとんど入ることもなく、錬司さんの母方の祖父が亡くなった時に姑には30万ももらえたかどうかって感じだったな。昔の話だと、いろいろこっちの懐から出したお金はそれで返すって言ってたくせに、結局は返せるはずもなく、まあわかってたことではあるんで、それ自体はどうでもいいと今は思う。考えちゃうと腹立ってくるから、貸したんじゃなくあげたんだと思うようにしないとねえ。 まあ、もうすぐ同居になるんだけど(この時2012年秋頃のこと。同居はそれから一ヶ月後あたりかな)、あの頃はお金の問題じゃないと思ってたけれど、今はお金さえあれば、別に同居でもいいやって思うようになった。もちろん、今お金があるわけじゃないけど、それでも借金はあるわけじゃないし、日々が精いっぱいではあっても、とりあえず暮らしていけるだけの稼ぎは私と旦那で何とかしてる。これもまあ、旦那と私が病気にならなければ、なんだけど。貯金は相変わらずないし。 私も、実家の母が、自分が死んだら保険金は私にって言ってるけど、これもね、どれくらいの金額かわからないし、あんまりあてにはしないようにしてる。ないものとして考えるように。弟が心臓病でこれからは無理がきかなくなるわけだし、そっちにかかりきりになるだろうからなあ。だから、最近ではますますその保険金は無理だろうなと思い始めてる。 当時は本当にそういった切羽詰った状況で、仕事はするつもりなかったということもあり、何とか小説でやっていけないものかと頑張ってた。もちろん、いくら入選したからって、ベストセラーにならない限りは家を建てるなんて無理だろうなあとわかってるつもりだったんで、たとえ作家になったとしても、人気作家にならないと意味はないとも思ってたんで、それを目指していたつもりだったけど、結局は突出した選ばれ方はされなかった。そして、それがずーっと続いてしまったわけで、私も今じゃ無理のきかない身体になってしまって、そろそろ小説書くのも断念しないとなあと思うようになったわけだし。 あとはもう、それなりに元気に毎日の仕事に通うことができればいいかなと思っている。 | ||