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Little Eden



6月2日火曜日

世界はなにも変わらない。変わりようがない。
本当ならば、こんなブルーな気持ちになることじたいが大げさで情けないことなのだろうけれど…私は…変化することを容易に受け入れられない人間なのだもの。
確かに、私がこんなに落ち込んでいるのに、憎ったらしいほどすっきりとした表情の錬司さんをうらめしく思った。
昨日は、うちの経済状態のこと、毎月の義弟の借金が滞ってることなどを切々と訴えてしまったため…か、どうかはわからないが、ゆうべの錬司さんは、なんだか思いつめた雰囲気につつまれてしまった。
あら、さっき、ちょっと出てくるっつって、どっかに行っちまったんだけど、私が、どこ行くのというのに「ちょっと」しか言わなかったけど、まさか、おかーさんとこに行ってんじゃないわよね。
まさか本屋さん?だったらいーじゃん、言えばっ!
と、もとに戻って、あっけらかーんとした顔の錬司さんも腹立つけれど、思いつめてどよ〜んとした顔の錬司さんはもっとイヤだな。
この先、どうなるかわからないけれど、どーにかなるさ、と、明るくしているのは錬司さんで、どーにかしなきゃと、暗い顔するのは私じゃなきゃだめなのよ。
あー、何か、この世に引き留めるようなファイトの出てくる事が起きてくれないかしら。そう、たとえば、作家の道が開けたよー、とか。
でも、まだ1年…だけど、才能や運のある人なら、1年だろーが10年だろーが関係ないのよね。
やっぱり、私は運に見放されてるのだろうか。おとなしく平凡な主婦、カナタの母親だけやってなさいっていうことなのだろうか。はぁー、嘆息…。

いろいろ、世の出来事を書こうと思ったのに、結局こんなことしか書けない。
これから埋まるのを待っている白いページたち、いったい私は、私たちは、どこに行きつくことだろう。
せめて幸せが5年は続くと思っていたのに…。たった一年なんて…。

経済状態のことを訴えてもねえ。私が仕事に出ればいいわけで、無職の私に言われたくなかっただろうなあ、当時の彼も。もっとも、そんなことを言わせてしまった自分を情けないと思ってたのかもしれない。一応ね、私に苦労はさせないという言葉でプロポーズしてくれたわけだからねえ。ただ、出世をしようとは思わない彼であったから、苦労をさせないという言葉も、それを言った当時は本気で思ってたとしても、気持ちは変わるだろうしなあ。変わるからこそ、いい方に彼も変わっていったわけだし。若い頃のままの彼であったら、今の私たちの関係はとっくの昔に解消されてたと思うしね。姑のことも心からとは言えないまでも、同居することを受け入れようと決心したのも、彼が頑張ってくれてるからという気持ちからに他ならない。そうじゃなきゃ、親と同居するくらいなら離婚するもの、私の性格では。うちの父親は親の面倒を見なくてもいい次男だからこそ嫁にやったんだと、常日頃から言い続けてたからなあ。






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