入る前にオニキさんの部屋見せてもらってたんだ。忘れてた。てか、覚えてないや。彼女は同級生なんだけど、今の団地に引っ越す前から知り合ってたってこと忘れてた。ここに来てから「ああ、いたんだ」となったと記憶違いしてたみたい。確かに、あの人だけじゃなく、入った当初のこの棟は、いい人ばかりでよかったなーと思ったんだよね。まあ、勝手な言分だけど、いい人っていうか、けっこういろいろ役をやってくれそうな人が多くてって。管理人だった人も、オニキさんも、うちの隣だったスミさんも、いろいろやってくれる人で、私のこともよくわかってくれて、しんどい役は変わってくれたりとか、ほんと住み心地いいなーって思ってたんだけど、その三世帯はやっぱりここを出て行ってしまって、三世帯のうち二世帯はちょっと問題ありな家庭が入ってしまった。そのうえ、みんなどんどん年取っていって、公に出てこれなくなったりして、だんだん住みづらくなってきたんだよなー。団地自体にはそんなに不満はないんだけど、それ以外の人間関係、駐車問題、役員関連がいつもトラブルのもとになってて、それもあるから出て行きたいという気持ちは大きい。ただ、民間の住居は今の収入だとつらいよなー。二人だけならまだしも、これからくいぶちが一人増えるわけだし。ああ、やっぱ宝くじ当たってくんないかなー。 | ||