不妊治療していたから、そんなにすぐに子供はできないだろうと姑は思っていたわけで、それが案外そんなに待たなくても2年で子供ができたわけだ。それで姑は当時勤めていた仕事を辞めて、それでカナを見てくれたわけだ。私は覚えてないんだけど、どうやら錬司さんと姑の間で、いずれ親の面倒を見るからということで孫を見てくれという話をしていたらしい。確かに、子守り賃くらいは出すというのが常識だろうとは思うんだけど、うちの経済状態だって決していいわけじゃなくて、まだ結婚式の時の借金は終わってなかったし、それがやっと終わったと思ったら今度は義弟の借金の肩代わりして、毎月きちんきちんと返してもらったわけじゃないのに、それ以上に要求されてもなあって思う。だから、実家の両親が、子供が他にも三人いて、その兄弟たちはどうした、お前たちばかりが面倒みるっていうのもおかしな話だ、兄弟みんなでお金出し合うのが筋ってもんだろと言っていたんだけど、それは確かにそうなんだけど、他の兄弟たちもいろいろあるわけで。三番目はうちが肩代わりしなくちゃならないくらい金はないし、四番目は大学行きますだのなんだので、長男さんは県外で、でもいろいろ身体のことで大変そうだったし…できれば遠くに出てしまえばとは正直思ってたけど、蓮司さんは兄弟の中でも一番真面目で、決して親を捨てるなんてできない人だし…もっとも、そうだからこそ、私だって捨てられなかったわけで、そういう錬司さんだからこそ私はこうやって何とか生きていけるわけだもの。それにしても、四番目の義弟もね、姑が家賃滞納するまでして大学に行かしてくれたのに、結局は中退してしまったわけでしょ。なんだよそれって思ったわよ。ちゃんと卒業していい仕事につくのが恩返しってもんでしょ。それが結局生活苦に陥って、これまた何百万の借金してしまって、うちにまたしても借金の肩代わりしてくれだなんて言ってくる始末。さすがにそれまでは面倒見切れなかったわよ。そこまでする義理はないでしょ、さすがにね。 一緒に住めない、か…でももうそう思ってもいられなくなる。一緒に住まない限りはもっとお金のことでつらい思いしそうだから、だからなるべく早く一緒に住めるようになってほしい。 | ||