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Little Eden



6月10日土曜日雨のちくもり

錬司の古き良き(?)時代の手紙を、今度処分します。
ごめんなさい、中を見てしまいました。
あまり趣味のいいものじゃありませんよね。
でも、錬司の昔の姿を知りたくて、その頃の私を想い出したくて、そして、今の私たちは幸せだと確認したくて…つまりはジェラシーだろうか。
とにかく、錬司のすべてが知りたい!のです。
錬司の方は私の過去なぞ知りたくはない、と言うだろうと思うけど、私は錬司が誰が好きだったか、誰とどんな話をしたか、誰が錬司のこと好きだったのか、知りたいのです。
いつか、ここを読む錬司へ、過去、この人が一番好きと思った時代はたくさんあったけど、今、私ははっきり言える、私、テンコは錬司を心の底から愛している、と!!
(今日は、夜、Kが来た日。3人でカモンたつおのテレビ探偵団とミスター・ノリックを見たね。それとKの頼みでNHK特番を録画した)

錬司から預かった手紙。それを渡された時「読んじゃうよ」と自分で処分すればと言ったのだけど、別にいいよと言われ処分を頼まれた。なんで彼は私に手紙処分を頼んだのか。それはわからない。その手紙は、彼を好きだった女の子の彼にあてた手紙の束だった。何通もあって、それを読んでしまった私は、彼女の気持ちに同調してしまって読んでは泣きはらした。まるで、自分がシンゾウ君に対して抱いていた気持ちと同じで。
錬司は、どうしても女として見ることができなかったと言う。手紙の内容は本当に純粋で、こんな子を好きになれない男って…と微かな憤りまで感じるくらいだったのだけど、でも、彼女が錬司のタイプじゃなかったからこそ、私は彼とそういう仲になれたわけだから、運命ってほんとわからないものだよなあと思った。私のほうこそ、シンゾウ君がどうしても私を友達以上に見れなかったことで、私の気持ちは彼には届かなかったからこそ、錬司と結婚することにまでもなったわけだし。
ただ、そんな手紙を私に見られても平気なくせして、とある歌が好きな理由をどうしても教えてくれなかった。その歌には何か特別な思い出があるようなんだけど。これは想像なんだけど、その手紙をくれていた女の子との間にその歌にまつわる何かがあったか、あるいは、その歌の内容がその子の気持ちにピッタリで、それでその子のことを思い出してしまうからなんじゃないかって。嫌っていたわけじゃない、ただ女として愛せなかったというその子のことを切なく思い出しちゃうんじゃないかなあ。私が様々な歌で過去に好きだった人を思い出すのと同じで。そう思うと……やっぱり気になって、その歌の秘密を知りたくなる。なんつー傲慢な女なんだ、私って。(笑)






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