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Little Eden



9月13日土曜日くもり時々雨

最近すっかり涼しくなっちゃって、夜や朝はむしろ寒いくらい。
今日なんか、帰りのバスで、前に座ってる人が、あれ、Kに似てる、まさか、なんて思っちゃったけど、まさかこんなところにいるわけないし、と思ったら、え、まてよ、この後姿はS君にも似てる。と、いるわけない人を勝手に想像して一人でドキドキしてた。
ところが、、それどころか、あ、Hにも似てるなんて考えちゃって、いっぺんに懐かしい人を二人も思い浮かべちゃった。
HとS君は、なんと私の心の中で特別な人になってしまったことだろう。
ほかに好きになった人は沢山いるのに、この二人だけは…。
そうね、共通的な事があることにはあるわね。”苦しんだ”ってことでは。
苦しみの質は違うけど。
でも、Hはもう会わないほうがいいような気がする、もう二度と。
それとは違って、S君には会いたい。会って話したい。
たぶん、昔みたいに堅苦しくはならないと思う。気楽に話せると思う。
友人以上には見れないと言ったS君。あの頃はほんとに好きだった。
でも、S君を理解することは最後までできなかった。
男と女の悲しいすれ違い。
そんな言葉がぴったりな私たちだった。
でも少しは…と期待を持っていた。応えてもらえない私の気持ちは、ほんとにつらいほどにやり場がなく、そういう気持ちは、きっとS君にはわかってもらえなかったろう。
S君はきっと、そんな気持ちを女の子に対して持ったことはない、と確信する。
その対象はS君にとって”音楽”だったと思う。
少なくともあの頃は、女の子より音楽が好きな対象だったと私には見えた。
今もだろうか。
こう考えるのは、やっぱり未練があるからだろうと思う。
でも、この気持ちはきっと、一生消えないだろう、S君と会ってみるまでは。
今度S君に会った時は、きっと私の気持ちは完璧にふっきれるだろうと思う。
私は錬司に対する気持ちをゆるぎないものとするために、S君やH、他の男の子たちに対して抱いた気持ちを分析してみるつもり。というより、してきている。
とりわけ、S君に対する気持ちは徹底的に分析したい。
S君には、自分の心をぶつけるだけで、相手はどうでもよかった。
今度の錬司は、彼の心を受け止めなくては。受け止めて、応えなくては。
私だけの心をぶつけるんじゃなくて、相手の心も大切に考えなくては。
甘えるだけじゃなく、できるなら、甘えさせなければ。
ひとりよがりの恋を卒業して、それを、そのひとりよがりの恋を基にして、私はひとりの男性を愛さなければならない、私なりに。

「愛する」ということを最近になってやっとのことで「愛しているんだ」と気づいた私です。というか、ずっと私は愛し続けていたんだといまさらながら気づいたというか。付き合い始めて、そして結婚して、子供もできて…それなのに、ずっと私は錬司に対して「本当に愛していると言えるのだろうか」と思い続けてきた。けれど、私はずっと彼を愛してきたんだってやっと気づいた今、私は誰よりも幸せな女なんだと理解できた。気づけてよかった。本当に。

でもね、本音を言うと、愛してるんだって気づいたとたん、いつか二人は死という別れが待ってるんだと気づいてしまい、その時が来ることがとても怖くなってしまったんだ。私が先にならまだいい。けれど、もし錬司が先になってしまったら…それを思うと怖くて怖くしてしかたない。でも、錬司を残して死ぬのも怖い。彼には「俺より先に死ぬな」って言われてるし。できれば一緒に死ねたらいいけどなあ。無理だろうなあ。






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