１１月９日土曜日はれ

以前の私だったなら、今のお母さんのように、ウジウジ、メソメソして、他のことはなんにも手につかない状態に陥ってしまってるだろうと思う。
でも、幸いにも、いくらか人の間でもまれたせいもあって、多少、性格も変わってきた。
以前よりは、しっかりしてきたと思う。
お母さんを憐れに思う。
子供の頃は、弟、妹の世話をし、働いてからは家のために働き、結婚してからは、次男…じゃなくて末っ子の嫁なのに親の世話をし、あげくに、自分の親も世話し、果てはお父さんの世話をしなければならなくなってしまった。
これでは本当に、なんのために彼女は生まれ、生きてきたのだろう。
そう思ってもしかたのないこと。なんのための人生なのだろう。
眠りについているあの人の心中は、夢は…と考えると、そのことだけが私の胸を痛めてやまない。
もし、祈ることでかなうのなら、私はお母さんとお父さんのために祈りたい。
他の誰でもない、私を育て、なに不自由ない生活をさせてくれた二人の幸せのために。