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Little Eden



11月20日金曜日雨

今日の私は久しぶりに本による感動に浸っている。
私は、前にシンゾウ君に馬鹿な質問をしたように”性”について無知である。
中学校の頃も、私が子供だからという理由で、クラスの人たちに”性”についての話の輪に入れてもらえなかった。”性”といっても、彼らのは単なる猥談にすぎなかったのだが。
興味がなかったからというわけでもない。ただただ私は怖かった。
私はここに告白するが、小学校6年の時、境工業のある男生徒に乱暴されかけたことがある。
幸い、何事もなかった。しかし、それ以来、私は男の人、特に年上の人には極度の恐怖感を抱くようになる。それが恐らく部活動のできなかった原因ではないかと思っている。
中学になって私は剣道に入部した。男の先輩たちは皆やさしかった。が…。
でも、私はやめてしまった。以後、新聞部、合唱部と長続きはしなかった。

同級の男子に対しても同じことだった。ただひたすら怖かった。

そうこうしているうちに高校に入学。やはり中学の頃の延長にほかならなかったが、当時クラスメイトだったスギタニ君の存在は、私に何らかの影響を与えた。
今思うと、彼が好きだった、というわけではない。こんな人もいるのか、と驚いたのだ。
非常に自己主張の強い人で、私はよく彼と衝突し合ったものだ。殴り合いまでしそうになるほど。
時にはおもしろそうな本などを貸してくれるほどやさしい面もあった。
そして、決定的だったのは、シンゾウ君との出会いだった。
彼のことは中学の頃から知っていたが、話したことなかったので、どんな人なのかわからなかった。
それがある日突然、シンゾウ君という存在が気になり始め、どうしてもこの人と話してみたいという欲求が生まれてきた。
今までの私になかったことである。なぜ彼の場合に限って、ああいった具合に気楽に話せたか。いまだに謎である。とにかく、私はシンゾウ君に話したいことは山ほどあるし、聞きたいことも沢山ある。

さて、今回、図書室から借りてきた”愛と性の十字路”という本のおかげで、知らなかった”性”のことがある程度わかった。そして、男の人がどういうものなのかも。
私は、あの乱暴しようとした高校生(当時)を、ある意味で愚かな人間だと思う。
自分の欲望を制御できなかった人だからだ。だけど、ある点ではかわいそうな人だったとも言える。

かわいそう…ねえ。今はそうは思わないな。たぶん、最低な人生歩いてるんだと思う。






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