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Little Eden



10月22日木曜日曇り

昨日のえらさは忘れない。強歩遠足32、4km!なんと48位!(女子でだけど)
昨日ほど、やってできないことはないんだなと、つくづく考えさせられてしまった。
私は自分に自信がついた。確かにああいった遠足で、皆との最後の思い出もへったくれもなかったことは頷けるし、マナミの気持ちもわかる。でも、昨日のことは、私のこれからの人生にとって、プラスになってくれるはず。
”私は強いんだ”という自覚を持てたこと。これは大発見だと思う。
だから、この身体の痛さもなんのその。それに夏に味わった神経性胃炎に比べたら、かいたような痛さだ。
そして、忘れない。校門に着き、芝生の上に転がった時のあのときの気持ちを。
恐らく、ヒサミも私と似たり寄ったりの気持ちだっただろうと思う。現在、悩んでる事柄を抜きにして。
ユーシンとの間に何があったのか知らないが、私の口だすことじゃないものね。

なんでシンゾウ君と話す時は真っ赤になるんだろう。そりゃあ、彼に限らず、好きになった人とは今までもそうだったんだろうけど、気づかなかっだたけで、真っ赤だったんだろう。当時、皆、そう言って私をからかったから。
でも、自分が真っ赤になっているのがわかる今では、恥ずかしくてたまらない。
思わず首に手をやり隠そうとする。赤くなってるのを相手に知られたくない。
どう思ってるだろう、私の首が真っ赤になるのを。

5組のドアが閉まっていて中が見えないなと思っていた時、スギタニ君が突然出て来た。
私を見たからなのかよく覚えてないけど、彼はドアを大きく開け放してくれた。とても嬉しかった。

なぜか一番話したくないお昼時に話すことが多い。私にとって胃炎の起きやすい頃なのでつらい。
でも、彼にとっては一番良い時間帯だから、じっと我慢の子!だから、よけい首が真っ赤になる。
彼が「購買に行かん?」と言った時、なぜすぐに行ったげる!って言えなかったか。
「行かんわいなぁ」とぽつりと彼が言った時、一瞬体育祭の時、カワノ君のためにジュースを買ってきてあげた時のことを思い出した。

今してる時計のことが話題になった時、彼の右手が差し出された。一瞬どきりとしてまごついた。
シンゾウ君って、さりげない動作や言葉に、絶対逆らえない雰囲気を漂わせてるから、私、今日みたいに時々どきりとさせられるのよね。時計をなかなか返してくれなかったんで、私の手に再び返してもらった時には、かなり長い間、彼の手のぬくもりが私の肌に感じられた。

今でも覚えてる。校門そばの芝生の上で寝転がって空を見上げたことを。山の中を歩いて歩いて歩き続けたあのしんどさはあんまり覚えてないんだけど。まあ、覚えてなくていいや、あんなつらいこと。最後の遠足がそんなもんで、みんなはブーブーだったんだよね。

それにしても、時計。たぶん、おじいちゃんにもらった金の時計だったと思う。もちろんメッキの。男用の大きな時計だったことを覚えてる。それが後に大変なことになるんだけど。それはまた後ほど。






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