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Little Eden



10月20日火曜日曇り

また夕食の時、父と言い争い。父の言うことは正しいのだとわかっているのに、なぜかどこか違う、どこか変だと思ってしまうのだ。我慢して聞いてればいいのに、つい思ってることを口に出してしまう。
他人とでは絶対にないことなのに、父の前ではなぜかああなってしまう。
いつもの通り、部屋でくやし涙を流してたら、ふっと選英の”Adolesence”を思い出した。
世代の違いなんだろうか、やはり。いつか私も子供とこんな風に言い合いをするようになるんだろう。
そう思うと、その子供がかわいそうに、そして、自分が憐れに思えてきた。

マナミにNO.14の日記を見せたら手紙が来た。
私は、時々あまりシンゾウ君に執着しすぎるがために、自分を見失う時がある。
そんな時は、本当に自分は彼のことを誰よりも愛しているのだと思い込んでしまう。
彼のそばにいたい、彼の視線を感じていたい、彼の心を独占したいと願ってしまう。
だが、今のように冷静になって考えると、そう思うことは、自分が他人から特別な存在なのだと見てもらいたい欲望が心に潜んでいるのだとわかってしまう。
つまりは、自分はそんなに魅力のない人間じゃないのよ、ちゃんとこんな人だっているの、と主張しているようなもの。私はそういったことを自覚する時ほど、ゾッとしないわけにはいかない。
そんな時は、他人とはアベックを見て良い気持ちをしないんだってことを忘れてしまう。
近頃の私は”友情”も”愛”もいったい何なのかわからなくなってしまった。
”友情論・恋愛論”だったと思うけど、男女間の友情は成立しないとか。本当にそうだ、とは言わないけれど…でも、マナミの言う”友達以上恋人以下”は、やはりそこに何らかの愛情が存在していると思うのだけど。とにかく、もう疲れたよ、こんなこと考えるの。忘れることができるんなら忘れてしまいたい。
そして、今日、ふと恐ろしい事を考えた。本当のところ、私は彼の本心を知らない。
私は愛されるのは苦手だ。私は今まで自分を愛してくれた人から逃げてきた。その真剣さが怖くて。
もし、彼が私を愛している、とはっきり自覚した時、私は、このままの状態でいられるだろうか。
だとしたら、私はこのまま彼の友達のままでいたい。友達以上でもいやだ。でも友達でいる以上、私は彼を愛するだろう、狂おしいくらいに。私も大人になって社会に出れば、愛されても愛するようになるだろうけれど、今の時点ではそうならないんじゃないかと思って不安だ。
本当に今の私、外見も心もきれいなのかしら。醜悪な気がしてならない。
いっそのこと、彼との仲をぶち壊してやりたい!1年前の夏に戻りたい!
人間関係を理解するのに疲れてしまった。だけど、ああいった思考に到達できたマナミを羨ましく思う。彼女のような人の心を思いやれる人間だったら、どんなに私も救われるだろうに。

確かに、息子と似たような言い合いをしたような気もする。

それにしても、やっと最近になって愛されても愛するというようになった。遅いぞ自分。(笑)






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