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Little Eden



10月13日火曜日曇り

近頃、勉強することに対して疑問を抱いていて、スランプに陥っていた。
テストが近いので、そのことを思うと空恐ろしくなり、なんとしてでも勉強せねば、とむち打っていた。
自分がいったい何のために勉強しているのかがわからなくなっていたのだ。
ついこの間まで、シンゾウ君のお嫁さんになるんだから、という気持ちがあったんで、別にひとり立ちするわけじゃないからと、勉強に対して安心感があった。
しかし、9月15日の事件以来、私は彼のお嫁さんになると考える以前は、いったい何になるつもりだったのだろうという気持ちが、だんだん心に浮かんできた。
そして、彼と話したあの祝日の日から、私はシンゾウ君とは一緒になれないと予感するようになり、私の心は不安が渦巻くようになった。焦燥はないけど、不安でたまらなかった。
今日の夕方なんかその頂点で、母と穏やかな争いをした。母の言っていることは正しいことだとわかっているのに、どうもどこか違う、という気持ちが捨てきれず、くやしくて涙が出てしまった。
涙を見せるのが嫌だったので、自分の部屋にいった。
そして、じっくり考えてみた。私は何のために勉強してたの?と。
私には理想があった。自分だけの小さな家と小さなお庭を持つ。そのための資金は、この世にたったの一冊でもいいから本を出すこと。そのためには勉強しなくちゃ。
そう、私は、私の理想のために勉強しているのだ。そして、私は、いつの間にかスランプから抜け出していた。
もし、シンゾウ君が落ち込んでいると私に言ったなら、私はこう言おう。
「あなたは私にこう言ったわ。大学に入ってからのことを思うと頑張らなくてはと思うって。そのために今苦しんでいるのでしょう。自信を持って!あなたならできるわ!」と。
私は彼は強い人だと信じている。大丈夫!彼なら成功させる!
私の大切な大切な友達だもの。今も、そしてこれからずっと。
私はもうあの人を異性として”愛する”ことをしちゃあいけないと思うから。
その代わりに、あの人にとって大切な友達でいたい。

たとえ、この日本に何千人、何万人の国立大学を受けようとする人がいても、私はシンゾウ君のためだけに祈ります。どうか、あの人に勇気と力をお与え下さい、と。

作家になるという夢も結局諦めてしまいそうだよなあ。とりあえずは小説は投稿し続けているけど。それにしても、子供の頃の勉強って結局私の身にはつかなかったなあ。小説にもまったく活かされてないし。






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