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Little Eden



9月10日木曜日晴れ

8月19日のように悪夢は目を覚ました時から始まった。
独唱は失敗しなかったが、その代償として、あの人との楽しい語らいを奪われてしまった。
会議室に、よくあの人は来たのに、そんな時も私は知らん顔。
吐き気があっても、せめて話しかければよかったのに。だけど、今はそう思えるけど、その時は駄目。
モロにひどかった。8月19日よりも。もうくやしくてくやしくて、涙がボロボロ流れてしようがなかった。
ブラスの演奏も耳に入るか入らないかというほどで、あの人もあんなにステキだったのに。
しかし、ステージに出なければ出ないで後悔するし、出たら出たで胃炎が起きるし。
前はこんなことなかったのに。助けて!明日もこんなだったら、私本当に泣いてしまうわ。
学校生活最後の学校祭だというのに。

シンゾウ君、私はいったいどうしてればいいの。あなたの彼女ですって顔をしていいの。それともただの学校友達でいたほうがいいの。どうしてこういった話できないのかしら。

恥ずかしながらトモマツ先生のトランペットとあの人のとを聞き間違えてしまった。
先生も上手だね。うらやましい。

シンゾウ君にたくさんねだりたいわよ。まずてはじめに、体育祭の夜、一緒に花火したい。
どっか遊びに行きたい。って言っても、今は受験だから遊びは無理だけど。
だけど、教えてよ。私とあなたはいったいどんな関係?ユーシン君とヒサミよりもはっきりしない。
私、不満だわ。ぜいたくだって言われたってかまわない。私はあなたをいつもそばに感じていたいの。これは本心よ。ただ行動にうつせないだけ。うつそうとすると吐き気が起きるもの。

独唱が終わったら吐き気はおさまったんだけどね。それまではとにかく何もできない状態だったのよね。






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