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Little Eden



5月27日水曜日晴れ

マナミにもう諦めろと言われた。何を?私はもうシンゾウ君との恋愛は諦めてるのだし、彼の勉強の邪魔をしているわけではない。
時間を忘れて話し込むことももうない。教室でも声をかける程度だし、廊下でもちょっと立ち話をするだけだ。
ヒサミちゃんからは、別れても別れなくても、勉強する、しないは関係ない、と言われた。
だいたい、別れる、別れない、なんて、正式にくっついてるわけじゃないから、そんなこと言えないけど。
私はシンゾウ君のお友達、ただそれだけ。
こんなこと書いていいのかわからないけど、近頃、マナミが近寄り難い人間になってしまった。
やっぱりユウ君みたいにカリカリしてるのかなぁ。
シンゾウ君と話ができる時間は、歩いてる時。彼が体育から帰ってくる時とか、教室移動する時とか、そんな時、一緒に歩きながら話をする。そうじゃなきゃ”病気”が起こりそうだし、勉強の邪魔をしたくない。

ヒサミちゃんが言っていたことも確かに正しいんだけど、それって大人な考えだよね。あの頃の私たちは子供だった。そんな子供は勉強の邪魔になることは遠ざけないと集中して勉強はできないわけで。マナミの言うことももっともだ。シンゾウ君の心を乱す私の存在は見ていて痛々しかったんだろう。私はワガママだったから。そんなワガママな私は勉強に集中したい人たちのことを理解できてないと、うざく思ってたんだろうなあ。






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