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Little Eden



11月7日金曜日曇りのち晴れ

今日の私は自分に対して満足な行動をとることができました。
数学の時、あの人が通路を隔てた斜め前に来たのです!
どんなに私が狂喜したことか。するとマナミがいろいろ私をからかうのです。あの人がそこに来たからっていうわけではないけど。
つまりカワノ君とナカガキ君の所には何の目的もないのに話しに行くくせに、なぜシンゾウ君には話せないのか、とか。
あんまりはがいくなったんで、私、放課後、シンゾウ君に話しかけました。
恐ろしくAHOみたいなことをです。私が「ネェ、今日は上等な靴はいとらんだ」と言ったら、びっくりしたのか、目がまんまるになってました。そしてBAKAみたいに「靴のサイズは?じゃあ身長は?」って聞いちゃったのです。だって喋ることないんだもの。

今日はカワノ君とナカガキ君のことについて話します。
カワノ君は前にも書いた通り、とてもおもしろい人です。
今日話してみてよくわかりました。カワスミ君との体験や、亀と一緒に池で泳いだことなどを聞いて、大笑いしました。オダ君も楽しい人です。
多少、うしろめたい気はしたんですが(シンゾウ君とマナミに)とにかく、私も話をする自信をつけたいと思ったわけです。
ほんとは、カワノ君じゃなくてナカガキ君とお話するつもりだったのです。
そしたら、カワノ君もいつの間にか入ってきてたので。
さて、ナカガキ君は、正直言ってシンゾウ君より話しやすい人だと言えます。
なんと言っても、あの人とは話題がなくなることがありません。猫のことなど話してればそれでだいぶ時間を費やしますから。
そうね、たとえて言えば、ホッタ君のような存在かしら。
シンゾウ君の場合、なにから話を切り出していいかわからなくて困ります。

さて、日曜は米子ピカデリーに”未知との遭遇”を見に行くつもりです。
ああ、あの感動をもう一度!

PM8:00〜10:54映画”天国と地獄”〜三船敏郎、仲代達矢、
                      山崎務、香川京子、
                      三船達也、石山健二郎、
                      仲村伸郎、北村和夫、
                      千秋実、藤原釜足、
                      志村喬、加藤武、
                      木村功、伊藤雄之助、
                      田崎潤、三井弘次、
                      名古屋章、沢井い紀雄、
                      藤田進、江木俊夫〜

今の私なら、カワノ君を好きになればよかったのにねえと思うんですけどね。なんというか、今だから思うことだけど、カワノ君って錬司に似てるかもしれないって。姿かたちではなく、その存在感というか雰囲気が似てたんだと思う。まあ、だからこそ恋愛対象としてはどうしても見れなくて、結婚相手には最高な相手といった感じかな。あの頃の私は子供だったから、カワノ君に対して恋することはできなかったんだけど。そうなると、彼のことが好きだったマナミは、やっぱり大人な感性の持ち主だったってことだよなあ。ほんと、カワノ君どうしてるかな。私のこと覚えてるかなあ。風の噂では婿養子に入ったってことだから、上の名前は変わってしまってるんだろうけど。ただ、下の名前が確かすごく珍しい読み方をすることは覚えてる。






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