９月３０日火曜日曇り

私には、この重大なことを、いえ、恥ずべきことを告白する人はいません。
４校時目の物理の時間、空腹のため、お腹が鳴りそうでなりませんでした。
それを必死にこらえていたために、冷や汗は出、顔は赤くなり（たぶん）、体中の震えが止まりませんでした。まだオナラをこらえているほうがましだったと思います。
それが極限状態になり、堪えられなくなった私は「先生」と言ってしまったのです。
それ以後はもうおきまりのことです。
もちろん、極限状態から解放された私は元に戻っています。
アワキ先生に見破られまいと、トイレで吐きましたと"嘘"をついて（ここが重大です）私は神に顔向けできないほど恐ろしいことをしてしまったのです。
近くに教会があり、神父さまにいっさいがっさい私の心の内をさらけだすことができたら…。
ああ、明日も明後日も、４校時はやって来ます。私は恐ろしい。自分がとても本当に恐ろしい。
まだ物理で欠点を取ったほうがましです。
こればかりは、あの人がいることが恨めしい。私のお腹、どうしちゃったのかしら。
死んでしまいたい！