祖父の家でのもちつき、懐かしい。今でも、その時の情景を思いだす。玄関を上がった場所にいっぱいに広げられた新聞紙に白い粉がひかれて、ついたあつあつのもちがそこに投げられて、みんなでそれを小さく切って丸めて、あんこを入れたりした。あんこが入ったもちはあとで食べたし。過ぎし日の平和なひととき。もう二度と戻ることはない。祖父も祖母も今は亡き人で。その家は今でもあそこの場所にあったっけ。確か、しばらく前に前を自転車で通った気がするのだけど。伯母や伯父の住んでいる家は、その家の斜め前に建てられ、二人だけで確か住んでいるはず。昔は多くの親戚が集まったものだったけれど、今はもうほとんど交流はない。従姉妹のヒカリちゃんもエミちゃんも、今ではまったく交流していないので、ほとんど他人みたいなものだよね。ていうか、今どこかで会ったとしても、互いにわからないかもしれないな。いったい何年会ってないんだろう。それこそ私が結婚してから会ってなかったと思うんで、20年近くにもなるか。血縁なんてそんなものなんだな。むなしいもんだ。 | ||