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Little Eden



12月17日金曜日

きのーのことです。
きのーは学年集会だったの。
もらったのよー。しょーじょーとたてを!
感想文のやつよ。
うれしかったあ。

きょーは大変な事件があった。

の、の、ノブオ君が顔にケガをしたのです。
か、か、かわいそーにー。
いたかったでしょーに。

ノツがノブオ君とじゃれてたとき、ノツのもっていたカッターがノブオ君の顔を切っちゃったんだって!

だいじょーぶかなー、ノブオ君!

大好きな彼にシモン、そしてノブオ君、おやすみ。

その時の様子を書いたものが以下。

 朝、学年集会があった。カゲヤマ先生が、
「今から、夏休みに書いた感想文で入選した者を呼ぶから、呼ばれた者は、すぐ前に来い」
と、言った。
「一組、○○○○、コクケンテンコ、○○○○…」
 私は、みんなと一緒に壇に上がった。壇に上がる時、生活委員のイケさんが手を振ってくれた。私は、おかえしに手を振ったと思うが、あの時は、もう、うれしくて気が動転していたのでよくおぼえていない。
 私や、あと呼ばれた人は、ほとんどが佳作の人たちで、二人しか優秀な人はいなかったけど、私は、そんなことはどうでもよかったのだ。
 私は小学校の時から、壇の上に立って賞状をもらってみたいと思っていた。今、その夢がかなったのだ。私は賞状を受け取ると、胸にいっぱい喜びをつめて自分の場所に戻った。

感想文で賞状といっても、学校代表に選ばれたというわけじゃなかったのですよね。この時にも何人か賞状もらった人はいて、その中から一番の優秀な作品を何かに出したという感じでした。私はそんなふうに突き抜けた才能っていうのは昔からなかった。それなりにいい出来で、いろんなことを人よりちょっとだけよくできたという凡人に毛が生えたようなものでした。それなのに欲望は強く、人の評価を欲しがっていた。だからいつも気持ちがくすぶっていて、満たされない願望にがんじがらめになっていたように思います。でも、それをバネにして「なにくそ」という精神で努力でもすればいいんでしょうけど、そんな気概もないという、ほんとつまんない人間ですよねえ。それは今でもたぶん変わりない。そして、それさえももうどうでもいいやって思っているのかもしれません。これでいいのだ、これが私なんだと、変わることを拒否してしまったそれだけの人間。






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