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Little Eden



8月27日金曜日あめ

今日は、とってもうれしいというかさびしいというか、なんといっていいかわからない日なのよ、シモラーシャ。
聞いて。Fさんが手紙の返事をくれたの。
内容はね、なんてかいてあったと思う?
私のこと、きらいじゃないって。でも、ただの友達としてみてるって。
親友はIさんなんですってよ。
でもま、いいや。ただのでも、友達は友達なんだもの。私にはTちゃんだっている。Kさんだってユミだっている。きらいじゃないってことがわかっただけでもこうふくだわ。
ねっ。わかってくれるでしょ、私の気持ち。じゃ、おやすみなさい、シモラーシャ。

この時に書いたのがこれ。

「テンコ、ハイ、これ、このあいだの手紙の返事よ」
 Iさんがそういって「あしながおじさん」を差し出していった。本には手紙がはさまれていた。私は、家に帰るとすぐさまあけてみた。手紙の内容はこうである。

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テンコ様

用件だけ書きます。
塾のことですが、私がむかえに行かなくなったのは、怒っているからではありません。
部活があったり、Iの所へ行ったりして時間が合わなくなったためです。九月からは、むかえに行けます。
学校の通学ですけど、下校はいっしょに帰れません。二人共、部活があるので。登校は、いっしょに行けると思います。
手紙に、私達を失いたくない、とか、友情が返ってくるとか、ずい分しんこくに書いてありました。
はっきりいいます。私達(I、私)は、あなたのことをそんな風に考えたことは一度もありません。4、5月に仲よくしていたので、あなたはそんな風に考えたと思います。
けど、私達にとって、あなたはただの友達です。あなたのような友達は私達には何人でもいるのです。そして、Iと私は親友なのです。ゴメンナサイ。けれど、あなたがきらいなわけではありません。

PS あなたの手紙は返します。人に見られると悪いので。

この手紙をもらってから一ヶ月経たない9月14日にまた二人から手紙をもらうことになります。それについては14日の日記でいろいろ書くつもり。
この手紙をもらったときは素直に嬉しいと思いました。今の私が見れば、彼女らが私を怒らせたくないために言葉を選んで書いたのだということがわかりますし、私が彼女らを失いたくない一心で書いたポエムまでも「自分たちはそんなに深刻にあなたのことを考えたことがない」と、恐らく心では「気持ち悪い」とか「怖い」とか思っていたのでしょうね。まあそれはただの憶測ですが。けれど、間違いないと思いますけどね。後に、別の友人から、私は「あなたって怖い人」って言われたことありますし。私はどこかしら怖い性質のある人間なんだと思います。ストーカー気質とでも言えそうな、そんな気質があるのだと自覚していますし。
私は本当は二人の親友になりたかったのです。けれど、嫌いじゃないっていう言葉を信じようとした。嫌われることが何よりも怖かった子供時代だったから。今でもそういう傾向はあるけれど、子供の頃よりはだいぶ耐性がついたと思います。






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