7月17日土曜日はれ
今日、高校生のお兄さんたちが、どぶ川でヘビをみつけたので、私は2かいにいて、よくわからなかったのですが、どうやらつかまえていじめてやろうとしているようでした。
あとから弟がそれをつかまえ、じてんでしらべてみると、どうやら「ヤマカガシ」というヘビらしいことがわかりました。弟にヘビをはなすようたのんではなしてもらいました。よかった。
今日から声の日記をやめた。
そのときに書いたショートストーリーがこれ。
「おい、そっちへいったぞ」
「よしきた」
なんだか家の前がさわがしい。ああ、高校生のお兄さんたちが家に帰るところなんだな。
しかし、ちょっと様子が違うようだ。
ヘビを追いかけているのだった。私は、なんてことをする人たちかしら、と、しかめっつらをしながらことのなりゆきを見ていた。
どうやら、つかまえるのをあきらめたらしく、その人たちは帰っていった。すると、今度は、弟が飛びだしてきて、ヘビをつかまえたのであった。私は必死になって弟にたのんだ。
「ワヒコ、ヘビを逃がしやって。お願い」
弟がいった。
「うん。ただね、辞典で調べてみるんだ。どんな種類のヘビなのか」
そのヘビは、どうやら「ヤマカガシ」という名前らしかった。ヘビは無事、逃がしてやった。
この日の日記は、普段の日記とは雰囲気が違うんですよね。まあ、私がこの日は今までとは違う日記を書こうと思ったということを今でも覚えていて、それで「普段とは違う」と感じているだけなんですけれど。他人が読めば「どこが違うんだ?」となるんでしょうし。けれど、この頃は恐らくすでに小説もどきを書き出した頃だったと思うのです。だから、日記も物語る感覚で書いていたんじゃないかと今の私は思うわけなんですよ。できるだけ自分が見聞きしたことを記録しておこうと思って、それで書いたヘビ騒動だったのですから。無意識のうちに、いつかこのエピソードは物語にできると思っていたんじゃないでしょうか。
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