6月14日月曜日はれ
今日は部活動にいったが、スズキさんにつれられて、見学しかしなかった。
それが悪かったのか、Iさんが私のことを目のかたきにして、すごい目で私をみるのだった。しかもフジカゲさんやイケさんなども私のことを目のかたきにするのだ。いやだったなあ。
でも今日はまたタクロウ君に会えたのでうれしい。コウイチロウをなかだちにすこしはやしたててかまってくれた。しっかし、あしたこそはコウイチロウに「わし」といわせなければ。バンドについているのをすずめっていうのよねーもう!
その光景をこんなふうに書いていました。
今日は、部活動に出た。しかし、スズキさんが休んだので、ついつい私も休んでしまった。
せめては、すぶりやうちこみだけでもとやったが、うちこみのやりかたがわからなくてやめた。
「テンコ、ちがうわよ」
Iさんがいった。
「だって、フジカゲさんが……」
私がいった。
ヒソヒソヒソ…
「私、そんなつもりでやったんじゃないのに……」
フジカゲさんがいった。
ヒソヒソヒソ…
「すかんげなの」
ヒソヒソヒソ…
誰かがいった。
(みんな、私のこと、うわさしてる。いやだ。いやだ。イケさんまで)
スズキさんだけだった。私のなぐさめになったのは。
その日から、Iさんと仲が悪くなったのであった。
部活を休んでばかりの私だったので、そりゃあみんなも私に対していい感情は持ってなかっただろうなあとは、今の私にもわかります。当時は自分の都合のことしか考えてなかった私でもあったんで、それでみんなの態度を理不尽にも思っていたわけですが、その理不尽さも、私の負い目からくるものだったんだろうと思います。たぶん、みんなはそんなに私に対して当時感じていたほどのネガティヴさは持ってなかったんじゃないでしょうか。すべては少女の抱く妄想・被害者意識だったんでしょうね。私はとくに妄想癖の強い少女だったので。まあ、今でもそういうところは無きにしも非ずなんですが。(笑)
それにしても、ここで出てくるコウイチロウですけれど、後に彼のことを好きになってしまうんですよねえ。タクロウとは違うクラスでしたが、コウイチロウとは同じクラスだったんで、いつもふざけ合っているうちに気になり出して、とうとう好きになってしまったという。ほんと、私って惚れっぽい女でしたよねえ。(笑)
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