声の日記、そんなものしてたよなあ。あの時のカセットテープだったのかどうかわからないけど、弟と私の当時の声を入れたテープは確かに今も残っている。何年か前にそのテープを聞いて、自分の声より弟の声が聞けて懐かしくて号泣してしまったもの。(笑) 私が中学1年ということは、まだ弟は小学校4年くらい。声変わりなんてまだしてない頃の声だからねえ。そうそう、こんな声だったよってなって、当時の弟の幼い顔まで思い出して、本当に過ぎ行く時っていうのを実感したものだった。 もうあの幼い顔と幼い声の少年はどこにもいない。 男の子の不思議を感じたんだよね。 この声の主は今でも生きてはいるんだけど、この声はもうないわけで。 確かにあの幼い顔の面影は今の弟にもないわけじゃないけれど、でもやっぱりあの当時の弟の顔じゃないわけで。 私の場合はほとんど子供の頃と変わってないということもあり、弟よりはまだ時が過ぎたという気持ちは持てないんだけど。 でも、男の子でもそのまま大きくなったかのような人はいるわけで。 どうして弟だけこんなに別人のようになってしまったのかと。 何だか性格まで昔とは違うような気までしている。同じ人間なのに。 それが不思議でしょうがない。 | ||