2012年12月08日(土)21:49



考えてみたら同居が始まってからもう2週間も過ぎてしまったんだなあ。どうなるかと思ったけれど、案外そんなに悪いもんでもない。まあ、まだ始まったばかりというのもあるしねえ。これからどうなっていくかは神のみぞ知るってことか。

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2012年12月08日 21:42

昨夜の夢は悪夢とまではいかなくても、あまりいい夢じゃなかったなあ。何かの組織みたいなものに狙われて逃げている夢だったんだけど、かくまってくれそうな場所の女主人みたいな人が死にそうな目に遭ったりして、まあ、なんかのサスペンスドラマみたいな夢を見てた。もしかしたら、ここ数日読み返しているJETさんの描く金田一耕助シリーズのせいだったのかもしれない。何となく夢の雰囲気がそんな感じだったから。

その中で「女怪」という作品があるのだけど、これ、けっこう好きな作品。男の暴力のせいで人生を狂わされていく美人女の話で、やっと愛しい男とやり直せるという掴みかけた幸せを前にして、最後にどんでん返しな秘密を知ってしまい、自ら死んでいく。金田一はこの女に思いを寄せていたのだけど、彼女の最期を知った後、心配する等々力警部にこう手紙に書いている。

「御心配なさらないでください。僕は決して自殺などしないから。もうしばらく放浪してから帰ります。──ではいずれその節」

金田一はこの作品でも他の作品でもほとんど救いたいと思う人を救えない事が多い探偵だ。そのたびに彼は苦悩し、自分の不甲斐なさのせいで殺されていった人たちに対して、きっと申し訳ない気持ちでいっぱいだったろうと思う。それこそ死んでしまいたいと思うほどに。それでも彼は「自殺はしない」と心に決めていたのだと思う。

自殺は逃げだと書いている人がいた。その人の「馬鹿野郎」という言葉に、痛々しいほどの辛さを感じた。考えるなとは言わない。私だってその誘惑に駆られた過去を持つから。けれど、私は死ななかったし、その人も自ら死ぬことはないだろう。ただ、そう思っていたとしても、状況によっては不幸にもそうなってしまうことがないとは言えないことはその人だってわかってるだろうし、私も死なないと言ってはいても、あまりにも長く続く痛みに晒された場合、負けてしまうかもしれない。それでも、そう思っていたとしても、やっぱりその人も私も「自殺は逃げだ」と言い続けるだろう。誰に対しても。自分自身に対しても。

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